思い出せなくなるその日まで
現在FM KIRYUで月一でラジオ番組を担当しているが、その前は太田にあるFM TAROで毎週収録の番組をやっていたのが8~9年前。
それはFM TAROの名物パーソナリティーにして敏腕ディレクター(恐い)である亀井歩(様)と、およそ15年ほど昔、前橋のF-ritzアートセンターで開催されていたロックの写真展で同じスタッフとして知り合い、その後その馴染みで「番組やろうよ。」と誘われてのものだった。
15年前は彼女もFM群馬でバイトしていて、僕は5分番組の選曲をやっていたりなにかと関わりはあり、FM TARO時代もよく顔を合わせてたんだけど、今はメールなどの連絡以外は1年に1回会うかどうか…。
僕も拘束時間は長い方だけど亀ちゃんはもっと忙しいからねぇ。
それでも去年の今頃久々に会って僕の番組に出てもらったりしたけど、その時に亀ちゃんがしきりにプッシュしていたのがFM TAROでも番組をやっている新人バンドのBack Number。
正直その時初めて知ったんだけど、亀ちゃん曰く「ボーカルが曲作ってんだけど天然でさー、そんで女々しくてさー、でもいいんだよー、あたしゃお母さん役だよー、でもメジャーデビューするんだよー、今度連れてくるからさー、モーリーよろしくー。」って(笑)。
その後o-waの第3土曜日のレギュラーDJでもあり桐生を代表するバンドのひとつK.A.S.C.2.Bのオオノタカヒロ君も「前に対バンして仲良くなって女々しさを競った(笑)」と言っていたのでそのうち会うかなぁ?なんて思いながらYouTubeとかでチェックしたりして「なるほどねー、くるりmeetsレミオロメン風なサウンドなのかな?」なんて思いながら、少し記憶の片隅に…(失敬)。
それがある日、何の気なしにスカパーの音楽チャンネルを見ていると、PVの画面の下に「思い出せなくなるその日まで / Back Number」のテロップが。
「お!Back Number、普通にレコメンドされちゃってるじゃん!すごいじゃん!」などと軽い気持ちで観はじめて1分くらいしてからだろうか、「あれ?この曲なんだ?ん?ん?んんんー???」と目にはほんのり涙がたまって来たとか来ないとか…。
前に何曲かチェックした時にはこんな曲なかった、と思ったらニューシングル。
http://www.youtube.com/watch?v=qYp0VgzcJ7s
PVのこの可愛い女の子は誰なんだ!?
亀ちゃんの言う「女々しくて天然」の意味がやっとわかった。
天然じゃなきゃこういう曲は作れないだろう。
ちょっと粋な言葉遣いや哲学的なことを歌ったり、今は「かっこ悪くない」や「ダサくない」などが基準のロックバンドがほとんどだし別にそれがダメってわけじゃないしいいバンドやいい曲も多い。
もちろん彼らもかっこ悪くないしダサくもない。
でもこの「思い出せなくなるその日まで」はちょっとすごい曲だと思う。
人によっては「歌謡曲」と言う人もいるかもしれない。
一聴するとよくできた失恋ソング。
でもなぜか歌の一人称が「わたし」。
男ボーカルで「わたし」が珍しいわけじゃないけど、この世代のバンドにしては珍しい。
AKB48が一人称で「ぼく」と歌うのとは微妙に違う。
たしかに聞く人によっては生理的に受け付けない人もいるかもしれないが…。
でもね、歌のテーマも恋人同士や夫婦などの男女関係はもちろんだけど、たとえば家族、友人、ペットなど大切にしていた誰かとの「別れ」を扱っているのかもしれないな、と何度か聴いて思ったりもしたんだよなぁ。
ちょっと言葉では表現しずらいけど、一言で言うなら、なんか感情に突き刺さってくるって感じ?
なんか理屈じゃないんだよね。
女々しさもここまで極められれば一流だし、この曲も狙って書いているわけじゃないんだろうけど、なんか凄いことになっちゃうような予感もある…。
なんとなく少し聴いた感じだと、レミオロメンやミスチル、はたまた山崎まさよしや平井堅なんかを想像する人多いかもしれないけど、僕はね、あえてこの曲例えるならね、それはユーミン!
彼らのお父さんお母さんの影響なのかな?
時代は巡っているんだね。
それにしても、もしこの曲売れたら民放の音楽番組出たりするのかな?
音楽性はテレビ向きなんだろうけど、この曲があまりにあまりだから、あえてテレビ拒否してほしいなぁ。
消費されないでほしい。
個人的にはこの秋冬のメガヒットの最右翼なんじゃないかなって思ってるんだけど、もしそれほど売れなかったとしても21世紀の「イケナイコトカイ」に立候補はできるんじゃないかな。
そしてそんなバンドが群馬から出てきたことを誇りに思うし頑張ってほしいと思います。
では最後にこのフル・レングス・バージョンを。
http://www.youtube.com/watch?v=UKU_4IyiQws
曲のタイトルに反して、忘れてたような気持ちを思い出しちゃうかもしれないね。
森下直哉 | 2011/10/27 [木] | 15:37 | Blog